月のひかり

よる
ベットにはいって
ふと、まどの方を見ると
カーテンのすきまから
月のひかりが
さしこんでいる
あっ
わたしはおきあがると
まどのところまでいき
カーテンをあけて
まどをあけて
そらを見た

少しかけているけれど
きれいな月が見えた
わたしは月がすき
やわらかですずしげなひかりに
ひきよせられるよう
わたしはベッドにこしかけた
こんなよるはもう少しおきていたい
まどから入る月のひかりが
わたしのへやを
とくべつなへやにする

しばらくぼんやりしていると
月のひかりにてらされ
まどから
白いロバがあらわれた
ロバはわたしを見て
かるくえしゃくをした
こんばんは
わたしもあいさつをした
ロバは足でリズムをとると
おどりはじめた

あなたはどうしてここにきたの?
ダンスがおわったので
わたしはロバにきいた
あなたがよんだのです
わたしが?
あなたのように
月のひかりの
せんさいなうつくしさが
かんじられる人に
わたしは会いにいくのです
そしてよろこびのダンスをするのです

ありがとう
でもだれでも月のひかりは
きれいだとおもっているわ
いえいえ
おおくの人が
わすれかけているのです
つよくはないけれど
心にしみいるような
月のひかりのうつくしさを
わたしはロバのよこにいくと
そっとあたまをなでた
ロバは
わたしを見あげ
では 
ちょっといきましょうか
といった

ロバはすこしひざをまげ
のってください
といった
わたしたちは
まどからとびだした
空たかくのぼると
月のひかりがここちよく
からだにふりそそぐ
わたしはとても
やすらかなきもちになっていく

ロバさんありがとう
とてもたのしかった
いいえどういたしまして
あなたがいつまでも
月のひかりのうつくしさを
わすれないことをねがっています
わすれないわ

ロバはわたしをいえに
おくりとどけると
また空へかけていった

これはくうそうのできごと
月のひかりは
わたしのそうぞうりょくを
ゆたかにする
そろそろねよう
カーテンはあけたまま
おやすみなさい
お月さん