ぜったいここだ。ぼくはかがみにそっと手をのばした。
ぼくの手がふれる前にかがみはまるでとびらのようにそっと
開いた。ぼくは後ずさりした。
こわくてかなしばりにあったように背中をかべにおしつけたまま

目の前に何があらわれるのかを待った。
かがみの向こうにぼくと同じくらいの年の女の子が立っていた。
ぼくは何か言おうとしたけど、あまりの信じられないできごとに
声もでない。


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