4.
カナ :ねえ、どうだった。
ミナ :ないしょ。
エリ :こわかった?
ミナ :エリちゃんはきかない方がいいよ。
エリ :えー。
サトル:何かいた?
ミナ :何かって?
サトル:ううん、別に。
カナ :なんかかくしてるの?
サトル:自分の目でたしかめてくれば?
カナ :わかった。エリちゃん行こ。
カナとエリ、階段をのぼっていく。
カナ :ぜったいこわくないよ。あかるいし。
エリ :だけどサトルくんが何かいるって・・・
カナ :わたしたちをおどろかそうと思って
あんなこと言ってるのよ。
やなやつ。
カナとエリ、お堂までやってくる。
エリ :お堂のうらって、どんな感じ?
カナ :私も行ったことないよ。
カナとエリ、お堂のうらに行く。
カナ :あの木だ。
エリ :大きいね。
カナとエリ、木のうらにまわる。
カナ :あった。階段だ。
エリ :いやだー。気持ち悪い、木に囲まれてるし、
不気味なかんじ。
カナ :エリちゃん、ここで待ってる?
みんなにはだまっててあげるから。
エリ :いや、一人で待ってるなんて。私も行く。
カナ :じゃあ、行くよ。
カナとエリ、階段をのぼりはじめる。
エリ :だれもいないね。
カナ :みんな知らないんじゃない?
エリ :あった。小さなお堂。
カナ :ほんとだ。
エリ :ねえ、何かいない?
カナとエリ、こわごわあたりを見る。
カナ :多分、いないと思う。
エリ :早くおまいりしてしまおう。
カナ :うん、わかった。
カナとエリ、小さなお堂にかけより、
いっしゅん手を合わせ、
すぐにくるっと向きをかえ、階段に向かって走り、
かけおりていく。
そして最初のお堂の前までくる。
エリ :ああ、こわかった。
カナ :うん、思ってたよりあの階段と小さなお堂が
不気味だったよ。
カナとエリ、階段をおりはじめる。
カナ :ねえ、サトルくんに何かいたよって言って
やろうか。
エリ :えっ、何がいたって言うの?
カナ :私にまかせといて。
カナとエリ、みんなのところへもどる。
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