登場人物


サトル カナ エリ ショウ ミナ


2.

  ミナ :あのね、おばあちゃんに聞いた話なんだけ
      ど、おばあちゃんが子どもの時、
      すごく古い家に住んでたんだって。
      ある晩、おばあちゃんがトイレに行こう
      としてろうかを歩いていたら
      白い物が目の前を通ったんだって。
  
エリ :こわい!
  
カナ :それ、ゆうれい?
  
ミナ :おばあちゃんはゆうれいって言ってなかっ
      たけど、こわかったって。
  
サトル:ぼくもこわい話知ってるよ。
  
カナ :火星のゆうれい?

みんな笑う。

  
サトル:かいき現象だよ。
  
ショウ:かいき現象?
  
サトル:満月の夜の12時ちょうど、
      そこにおいてある地球ぎがまわるんだ。

みんな笑う。

  
カナ :うそー、うそつきサトル。
  
サトル:今のは冗談だよ。これからが本番さ。
  
ミナ :早く話して。
  
サトル:ぼくのひいおじいちゃんが若いころの話さ。
      ある時、ひいおじいちゃんがしんせきの家
      にいくために、道を歩いていました。
      そこはまわりに家とかあまりないさびしい
      道でした。
      夕方から出かけたから途中で暗くなって
      しまいました。
      その時、とつぜん、うしろから風がふいて
      きたかと思うと、青い着物を着た人が
      すごいスピードでひいおじいちゃんを
      ぬかして、ひいおじいちゃんの目の前で
      すっと消えてしまいました。
  みんな:キャー。
  
エリ :ねえ、こわいよー、部屋あかるくしようよ。
  
サトル:今からきもだめししようか。
  
ショウ:えっ、どこで?
  
サトル:ばったり寺。
  
エリ :えー、やだー。
  
カナ :昼間だから大丈夫だよ。
  
ミナ :あそこ、何かにばったり会うからばったり
      寺っていうんだって。
  
エリ :何かって?
  
サトル:ゆうれいだよ。
  
エリ :うそー。
  
カナ :もう、サトルくんエリちゃんいじめないで
      よ。

サトル立ち上がる。

  
ショウ:行くの?
  
ミナ :ほんとに行くの?
  
カナ :なんだかおもしろそう。
  
エリ :えー、わたしいやだな。
  
ショウ:エリちゃんるすばんしてる?
  
エリ :いやだ。みんなが行くなら、私も行く。

みんなサトルの部屋をでて、玄関に向かう。
  
  

つづく



1へ 3へ